遂に62歳まで生きられた。
後数時間あるが、急逝はしないと思う。
妻が誕生パーティをやってあげると云って来たが、断わった。
娘が誕生パーティをやりたいと云っていると弱い点を突いてきたが、
男の平均寿命は79歳、62歳になると、79-62=17、17年しか寿命がないのに、
何が嬉しいかと本心を告げる。
序に、女の寿命は89歳(?)だから、89-58=31、31年も残りがあるから、そういう気楽な
事をいうのだと言うと、泣き出しそうな顔をしたので、しまったと思うが、後のまつりだ。
最近、体調不調なので、イライラしているのは、分かっているはずなのにと思う。
まさか、最後のサービスではないだろう。
10代、20代の頃なら年をとるのは嬉しかったと思うのだが、60過ぎて年をとるのが嬉しい人って
いるのだろうか。
体力は落ち、根気も無くなり、目は老眼で本も読みにくくなり、耳は難聴、食べ物も粗食化し、
何を食べても感動がなくなったというのが正しい表現かな、出不精になり、着る物にも無頓着に
なり、テレビを見ても軽薄な放送ばかりだと思い出し、物忘れは頻発、オスとしての能力も消えうせ
たし、何も良い事はない。
感動を覚える事が減っていくのが年をとるという事なのだろう、一言で云うと。
日常、平然としているように見えるが、内心は上記の通りなのだ。
そろそろ、肩肘を張って、生きていくのは止めようと思うが、そこは男のプライド、
「武士は食わねど、高楊枝」相当の気概というか、見栄というか、そういう物がまだあるのだ。
多分、気持ちの中だけで、姿はよれよれなのかもしれない。
正直な気持ちとして、妻がいてよかったし、感謝はしている。