HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

エアガン「カシオペア」の殺傷能力

4日の朝日新聞を読みながら、ふと思った事が以下だ。

弾丸が20ジュール以上のエネルギーを持っていると殺傷能力有りとなるそうで、、

根拠は不明だが、法律の規定なら致し方がない。

競技用空気銃の弾丸(0.6g)が持つエネルギーは8.7ジュールで弾速568フィートらしいので、

法律的には、殺傷能力はないが、鉛弾を使うので銃刀法による許可になるのだろう。

報道がジュールなので、ジュールで考えることにしたのだが、

ジュールを求める特別な式を知らないので、上のデータを

F=1/2・m・(V)2

なる昔習った式に当てはめて、係数をもとめ、ジュールが求まると考えた。

8.7=1/2*0.6*(568)*(568)*α

α=0.0000898879

エアガン「カシオペア」では120ジュールも出る場合もあるそうなので、どういう弾丸を使ったか

競技用空気銃の弾速を使い類推してみると

120=1/2*m*(568)*(568)*0.0000898879

m=8.2

22口径(5.5mm)の空気銃弾の重さが1.2gだから、6.8個分だ。

エアガン「カシオペア」で使う弾の種類はBB弾だから、径は5.5mmだろう。

弾頭の長さは5mm*6.8=34mmとなってしまう。

弾頭の長さ、5mmは手持ちの口径4.5mmの空気銃弾のものなので、多少は変わるだろうが

そう大差ないと思う。

この長さでは薬莢の中にずぼっとは入らない。これは、

散弾銃の弾のように、弾頭を薬莢の中の入れて使うと想像しているからで、ライフル装弾のように

薬莢の外に大部分があるような弾の構成とは、Webの写真からも見えない。

次は22口径(5.5mm)の空気銃弾の重さが1.2gを物凄い初速で飛ばしたから、ジュールが

大きくなったのか計算すると

120=1/2*1.2*(V)*(V)*0.0000898879

V=1491

となる。1300フィートで凄いと述べているWEBもあるので別格の性能がでるらしい。

別格の性能がでるように銃を改造して検定とか試験をしている疑いがある。

プリチャージの空気銃の弾だと、14~21gの物があるようなので、21gで計算して見ると

120=1/2*21*(V)*(V)*0.0000898879

V=356

となり、豪く遅い。

プリチャージの空気銃の弾、15.9gを190気圧の空気で発射した時のジュールを計測弾速

を使い計算すると

J=1/2*15.9*922*922*0.0000898879

J=607

となり、エアガン「カシオペア」はプリチャージの空気銃の0.2倍しかない。

所が、競技用の空気銃の8.7ジュールと比べると、エアガン「カシオペア」は13倍もある。

プリチャージ空気銃は十分な殺傷能力があると考えるが、それの0.2倍しかないエアガンに

殺傷能力ありと判断してよいものかどうかだ。
 
20ジュール以上あれば殺傷能力ありという根拠は何なのだろうという最初の疑問に立ち返る。
 
法律で20ジュールと決められたというのが根拠なのだろうが、元々はどういう所から出た値なのだろう。

ふと思った二件目は、

圧縮空気を詰めた装弾を火薬を詰めたものに変えられるという所だ。

タナカのホームページを見た所では

http://www.tanaka-works.com/casiopea-081125.html

ガスバルブの位置に雷管がある装弾を作ればよいように見える。

銃身にはBB弾用の穴しか開いてないように想像するので、5.5mmの弾丸しか飛ばせないのだろう。

COLT.S.A.A.45用の装弾を入手して、使うことは銃身に開けられた径より難しいので、手作りし

かないのだが、薬莢がそう簡単に作れるとも思えない。

薬莢のほぼ全長はシリンダーの径、弾頭が入る部分はBB弾サイズに薬莢の径を絞る必要があり、

その中心も正しく銃口の中心にあっていないならない。

しかし、ヘタに絞るとそこに異常な圧力がかかり、薬莢の損傷、シリンダーの損傷が起こるか、

雷管方向に強い圧力がかかり銃自体が壊れてしまうが、これも火薬の量しだいだろう。

かなり考えたが、結論的には火薬を詰めた装弾が銃の改造なしに造れるとは思えない。

装弾を作るとすると

1)COLT.S.A.A.45の空薬莢を入手

2)雷管入手

3)火薬入手

4)弾頭を購入するか造る

5)空薬莢のネック部分内径にあう部品を作り、その中心に5.5mmの穴を空ける

6)その部品と空薬莢を溶接する

7)6)で造った密造薬莢に雷管、火薬、弾頭をつける

となると思うが、2)、3)が困難だろう。特に2)は無理だ。

ブログを書きながら感じた三件目は、

ガスボンベからガスを入れている写真をみて、このガスの圧力はどのぐらいだろうと思ったのだ。

まさか、200気圧はないだろう。

するとそういうガスバルブしかついてないという事と想像したのだ。

このバルブを交換し、200気圧のガスを薬莢に入れられるように改造して、殺傷能力が元々の

銃にあるというのは、絡みすぎだろう。

結論としては、裁判するのが、どういう根拠で、どういう試験をしてそうなったかを明確にするのが

正しい行為だと考える。