「橋下弁護士、知事当選おめでとう」で書いたが、
知識:府政の情報、市町村の情報、そういうものがないのでしょう
経験:弁護士以外の経験はほぼ皆無なのでしょう
冷徹さ:中途半端なんでしょう
無欲と退職後の安定:人気維持という気持ちがあるのでしょう
冷たさも中途半端なズブの素人が知事になり、奮闘している状態なのだ。
涙を流したのが、それを証明しているのだが、気持ちが高揚して自然に涙したのだろう。
その気持ちは十分に理解するのだが、裏返せば、信念、強引さが不足なのだ。
本当に各市町村への補助金1100億円を削減するならば、簡単でその席で冷たく、そう
宣言して、後は皆さんで宜しく対応してくださいと伝え、会議を終えればよいだけだ。
役場が反対住民に何か説明するときによくやる手法でよいではないか。
前の職業柄、双方の合意を得て、というのが習性で、そういう手法になるのだろうが。
弁護士業務も破産企業の整理等という鬼にもならねばならぬ経験もほぼ皆無なのではと想像してしまう。
恥ずかしながら、人前で涙した経験はある。
それは、殆ど往来のなかった父親が亡くなり、葬儀に参列した時だ。
もう他人のような気持ちとほっとした気持ちもあり、気楽に葬儀をしていたのだが、徳島の習慣で、喪主が
参列者へお礼の言葉を述べるのではなく、それ以外の人が述べるのが普通だと、葬儀社の人から伝えられ
已む無く、挨拶した時、涙してしまったのだ。
その時の気持ちは、
1)挨拶の言葉等、全く準備なしで、慌てたのと、まともな挨拶をしようとした
2)喪主の弟に悪いという気持ちが強かった
3)99%知らない人ばかりで緊張した
だったのだろう。挨拶の途中で気持ちが高ぶり、涙してしまったのだ。
橋下知事の涙によく似ている。
1)市町村長の質問に真面目に答えようとしたが情報もデータも不足しており、十分に答えられなかった
2)市町村長に申し訳ないという気持ちが強くあるのだ
3)知らない市町村長ばかり
なお、こういう涙は上記の条件と「本人が真面目」という条件がないと出ない。
橋下知事が財政再建をやり遂げるには、涙が出ない状況を作ることだ。それは、
1)市町村長の要求に真面目に答えないか、情報やデータを十分に集める
2)市町村長などは使い捨ての部下だという気持ちをもつことだ
3)懇意な市町村長を多く作る
4)真面目さからの脱却
立場が人を作るということもあるので、初心を忘れなければ、財政再建は成就するだろう。
しかし、元首相のように、嘘と詭弁は府民の為にやらないことだ。
何時か、必ずばれるからだ。