偶々、本当に偶々に、面白い文章を見つけたので紹介する。
産経新聞の４月４日の記事にも、驚くほど、考えがあっているのには驚く。
【断 山口弘和】いいぞ！ねじれ国会
参議院で野党の議席が与党を上回ったことで起きた、衆参ねじれ国会。国会審議がスムーズに
進まず、空転している事を嘆く声がある。しかし、本当にそうか。
ねじれていない“正常な”国会で審議が形式的すぎ、不十分だったのではないか。
それが証拠に、社会保険庁や厚生労働省の年金問題、道路整備特別会計を好き勝手に使って
きた国土交通省と天下り先の独立行政法人…とまあ、汚れた雑巾（ぞうきん）を絞った泥水のように
汚い話が次々と出てきた。
日本という家の管理を委託していた政治家や役人の仕事ぶりときたら、汚い物を押し入れに押し込ん
で外から見えないようにしていただけ。そんな外見だけは綺麗（きれい）に見える部屋に有権者は
騙（だま）されてきた。しかし、汚れたモノはいずれ悪臭を放つ。そのことに気付いた鼻のきく有権者が、
においの元を探るために選択したのがねじれ国会なのだ。
これが実にいい！ この際、しばらく国会にはねじれていてもらいましょう。
政府や市場関係者は、「国会の空転は、景気に悪影響を及ぼす」と目先の損得を心配するが、
冗談じゃない！ 見えないところで、どれだけ税金が無駄になっていたか。
その損失を考えれば、見える空転の方がまだ有益だ。
今こそ有権者は、埃（ほこり）を被ったガラクタをじっくり選別すべきだろう。
税金の無駄遣いを追及する国会へ模様替えするために、ねじれている間に大掃除だ。
ただし、ねじり過ぎて…元に戻る事だけはしないでくれ。（タレント）
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080404/stt0804040327001-n1.htm
東村田も、ねじり過ぎて、政党再編により、元の木阿弥、これは避けてほしい。
ＪａｎＪａｎＮｅｗｓの秀嶋泰冶氏が書いた記事にも、考えが一致する。
「ねじれ国会＝政治停滞」という嘘
各種報道によれば、福田康夫首相が２２日に予定している野党との党首会談を前に、
町村信孝官房長官は２０日、「ねじれ国会」を運営するための新たなルールづくりが党首会談の
議題になるとの考えを示しました。
これは、参議院で野党が多数を占めている状況では与野党が対立し、何も決まらないという
「政治停滞論」を受けた発言ですが、果たしてこれは本当なのでしょうか。
冷静に賛否を決めてきた野党
例えば、１年前の臨時国会を思い出してみますと、安倍政権発足直後のこの国会では、
教育基本法改定案や当時のテロ特措法延長法案、防衛「省」昇格法案などが審議され、
与野党ともに翌年の統一地方選や参院選をにらんで激しい攻防を繰り広げていたという印象があります。
この会期中、参議院では２５法案が可決されましたが、どれだけ野党は反対したのでしょうか。
実は、国民新党は４回、民主党も５回しか反対していません。
かつて民主党の前原前代表が「民主党は自民党と８割同じ」と語っていた通り、８割の法案について
賛成していたのです。
他の政党では、社民党は１０回、共産党は１１回の反対です。これは前述の２党に比べれば多いですが、
社民党は６０％、共産党でも５６％の法案には賛成してきたのです。
さらに、全会派が賛成した法案は、全体の半数近い１２法案でした。
野党は、何でも反対しているわけではなく、国民にとって必要な法案や一定の前進が見られる法案
あれば冷静に賛成しているのです。
政府・与党の嘘
さて、確かに「ねじれ国会」と言われる今国会において、１１月１４日までの時点で同じ参議院で可決された
のは６法案だけです。しかしこれだけを比較して「政治停滞論」を信じるのは早計です。
ご存じの通り、今国会は開会２日後に安倍前首相の突然の辞任があり、自民党の総裁選がありました。
その後、あらためて福田首相の所信表明、それに対する代表質問、予算委員会などがあり、しかも野党が
多数を占める参議院で、与党は委員会の審議日程をできるだけ遅らせようとしてきたこともあり、
法案審議が本格化し出したのは、１０月末頃のことでした。
与党が「政治停滞論」を騒ぎ出したのもその頃ですが、これはもっぱら政府・与党側の事情によって国会が
正常に動いていなかったのが原因です。
すなわち「政治停滞論」などは、自分たちがその状況を生み出しておきながら、国民が国会のことを何も知ら
ないだろうと高をくくった、政府・与党の「まやかし」に過ぎないのです。
では、なぜ政府・与党はそのような嘘をつくのでしょうか。
「ねじれ国会」によって取り戻された「あるべき姿」
与党が衆参両院で多数を占めていたときであれば、一定の時間が過ぎれば「審議を尽くした」として、
とにかく採決に持ち込んで、原案通り可決するという手法も通用しましたが、今度はそうはいかなくなり、
彼らは思い通りに法案を通すことができなくなりました。これが「ねじれ国会＝政治停滞」という嘘の原因
です。
しかし考えてみれば、７００名以上の国会議員が何十時間もかけて審議しているのに、結局は何の修正も
なく、ほぼ原案のまま押し切られてきたことの方が異常です。法案審議の中で様々な問題や不十分な点が
浮かび上がってきましたが、それらは何も法案には反映されてこなかったのです。
国会が「空洞化」「形骸化」していると指摘されてきたのも、そのためです。
ところが「ねじれ国会」で法律を作るためには、野党にも賛成してもらえるよう法案修正などの努力が必要
となりました。
国民全体に影響する法律を作るのに、できるだけ幅広い合意を得ようとするのは元々当然のことであり、
国会は「ねじれ」によって、本来あるべき姿を取り戻したと言うべきです。
合意形成への「努力」
ところで、野党の賛成を得ることはそれほど難しいことなのでしょうか。
前述の通り、約半数の法案は全会派が賛成していますし、民主党や国民新党では２割程度、
共産党や社民党も４割程度の反対です。この２割ないし４割についてのみ、法案修正などの譲歩があれば
良いのです。元々その程度の努力もせずに「審議を尽くした」と言ってきたこと自体が誤りなのです。
しかし、どうしても合意が得られず、通らない法案もあるでしょう。それは「廃案」もやむを得ません。
これを「政治停滞」とする意見もあるかもしれませんが、今まで野党側から提出された多くの議員立法に
対する、与党の対応を思い出せば、それも説得力を欠きます。与党はそのほとんどを委員会にも付託せ
ず、握り潰してきたのが実情です。果たして、それでどのような「政治停滞」があったでしょうか。
「密室」に逃げず、国会での審議を
さて、与野党で話をするとき、これまでは「密室」に閉じこもりがちでした。
２度にわたる福田首相と民主党の小沢代表による党首会談などはその典型ですが、いくら合意形成のため
とは言え、これでは国会の「空洞化」「形骸化」は進むばかりですし、何より国民に公開できないような協議
を行うようでは、国民の政治不信は増すばかりです。
与野党協議の「新たなルール」を作ろうというのであれば、公開が保障された、国会内での審議を通じてで
なければなりません。
元々そうした掘り下げた議論を行うために委員会があるのです。
それでも足りなければ、予算委員会のように、委員会の下に小委員会を設けてさらに深く議論を行うという
方法もあります。
「ねじれ国会」が生まれ、国会が本来あるべき姿を取り戻した今、「密室」での談合に走ることなく、
国会で徹底した「審議を尽くす」ことこそ必要であるはずです。
http://www.news.janjan.jp/government/0711/0711205952/1.php
東村田は、真に必要な法案なら廃案にする分けにもいかない場合がないとは断言できない、この時、
何とかする制度がいる。この制度が国民投票制度だと考えているのだ。
現在は、与党が再議決を出来るだけの数を持っているので、真に必要な法案なら再議決すればよいが、
次衆議院選挙で与党は最議決権を失うのは確実、これはよい事なのだが、廃案に出来ない法案を廃案に
せざるを得ない状況が発生する可能性が出てくる。
この解決に政党再編等ではなく、国民投票で処理する決まりにして欲しいのだ。
ただ思うに、我が国は世界第二位（？）の経済大国であるという事を忘れてはならない、どういう事かと
云えば、大体の事は通るということだ。
例えば、日銀総裁が決まらなくて困るのは、我が国ではなく、関係国だということだ。
