「動かぬ国会を動かす方法」という題目で慶大教授が11月28日の産経新聞の正論に文章を書いて
いたのを夕べ読み、なるほど正論だと納得した。
少し紹介すると、
「国会は法律を作るところであると同時に、法案を葬りさるところでもあるということを理解して
いないと政府提出の法案が通らないことをもって、「国政の停滞」と結論づけてしまう」
とあるが、正に正論だろうが、これを理解していない業界人が多すぎる。
分らないのは、
「ドイツ連邦参議院は選挙をおこなわず、各州代表から成るので、ねじれない」の下りだ。
各州代表から成れば、何故捩じれないのだろう。
次の文章はよく分る
「大統領制だと、議会多数派が大統領の会派と異なる「分裂政府」が起こることは知られて
いる。日本の場合は、「分裂議会」とはいえるが、「分裂政府」でも「分裂議会」でも議会を
動かす工夫はどの国でも行われている」
日本でも首相公選制の話題が小泉政権のときに有った記憶があるが、これは分裂政府を
覚悟した上で、今よりはより良いと考え議論していたのであれば、今の捩じれなど大した
ことでない。
最後の結論として、彼は
「日本では衆議院の3分の2の多数で、参議院が否決した法案を再議決することができる。
これが現行憲法が想定する解決方法である」
と書いているが、現状ではその通りだが、次衆議院選挙が実施されると、与党は3分の2の
多数を失うことは必至だ。
どうしても捩じれが困るなら、次衆議院選挙で野党が過半数を取るしかないのだ。
東村田の意見としては、今回選ばれた参議院議員の任期6年間に相当する期間は、野党に
政権を渡す選択を選挙民がすることだ。
捩じれは一挙に解決する。
与野党が妥協を重ね、不条理な、中途半端な方向に進むよりは、よいかも知れない。
判断基準は国の借金800兆円(?)が増えるか、減るか、平衡を保つかで、判断できる。