何を両家親が判断を誤ったかと言えば、
1)私の親は、弟の結婚を強引にでも進めなかったので、独身で当然子供なし。
2)妻の親は、妻の妹の結婚に大反対し、子供を作らないという条件で最終的には認めた。
息子が健常で、孫が生まれれば、誤りではなかったが、統合失調症を発症し、
大きな誤りとなってしまった。
家を継ぐ者がいなくなってしまうのだ、私の代で。
私の両親はそういう事も知らずに死んだのでまた幸せだろうが、妻の両親は大落胆。
妻の親が妹の結婚に反対したのは、妹が進学塾の講師、旦那が版画家の卵という
状況で、子育てどころか自分達も生活できないと考えたからだ。
その後、旦那は版画家として版画が売れるようになり、妹も塾講師としてかなりの収入を
得るようにはなったが、その時は高年齢化、気持も子供は要らないという境地に。
現在の状況になる事は推測できたので、妹夫婦の子育て費用を出すから子供を作るように
仕向けようとしたが、妻が大反対。
理由は経済的なこと。子供が出来ると働けなくなるから生活費に困るが、その生活費まで
出すのは嫌、子供を預かるのも嫌。妻は妹の旦那を毛嫌いしていたのだ、今でもそうだが。
3人目の子供を生むことも拒否、我が子もそれほど好きではなかった。
しかし、今や変り、孫は凄くかわいいという。
弟の方は、私が両親をせっつき、見合い相手を探させ、見合いさせたが、弟がことごとく断わった。
最初は断わられていると思っていたのだが、弟から断わっていると聞いてびっくり。
その理由が”姉さん(私の妻)のようでないから”というので、これまた大びっくり。
弟を強くしかったが跡のまつり。
仲人が相手を紹介してくれなくなったのだ。
困った母親が私の小学校の担任に頼んだ処、”私の相手なら紹介するが、弟の方は駄目”と
云われたといい。ガックリ。
私が故郷の女性を妻にしていたら、展開はまた違ったと思うけど、これも跡のまつり。
こういう流れがあって、両家とも消滅の路を歩んでいる。
私も最近は家が消滅するのは仕方がないが、両家の先祖伝来の墓をどうするかで悩んでいる。
妻の方は、一族が住んでいる場所に墓を残し、他の家に面倒を見てもらうと言い出したが、
その3家のうち、2家は子供が他県で消えそうな感じ。1家は息子がいるが未婚。
妻に言わせれば、3家とも当代で消えてもおかしくない状況だから、気にしなくて良いという。
でも、この考えは大変な覚悟がいる、それは最後の人は孤独死か施設での死を受け入れるという覚悟。
妻にはない、私にもない。
幸いなことに、我が家には病気とはいえ息子がいるので、孤独氏にはならないと思うが、息子は
孤独死確実。いやいや、支援センターが面倒をみてくれるのかも知れないが
それは、センターに通い続けていたらの話だろう。
何十年も先の息子の事などを考えなくてもよいと妻は言うのだが、それが出来んのだ。
頼りは孫なんだけど、どう育つやら。