HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

核燃料の溶融

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日本原子力学会が14日にまとめた分析結果
・ 溶融燃料「粒子状、冷えて蓄積」1~3号機分析 - 「想定される核燃料の破損状況」の図解も。
読売新聞(4月14日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110414-00000938-yom-sci.view-000

燃料棒を水で覆う事が不十分だと、被覆菅が損傷を受け、燃料ペレットにひび割れ等が生じ、核物質が

冷却水中に漏れ出す事は容易に想像がつく。

営業運転中でも、燃料被覆菅周囲の泡で、被覆菅に穴が開き、燃料ペレットがひび割れたり、溶融したりして

冷却水中に放射性物質が漏れ出すという事故は以前はよくあったかなと記憶している。

被覆菅を構成するジルカロイが何度で溶け、燃料ペレットが何度で熔けるか忘れてしまったが、核燃料が溶融した

という表現に違和感はない。

また、制御棒を構成している材料が何度で破損(溶融?)するかの資料は読んだ事がないので100%知らない。

記事では、溶融した核物質が圧力容器下部に溜まっているとの、想定のようだが、本当にそうなのだろうかと思う。

以前、テレビで、制御棒も壊れ、その構成物質であるホウ素と核物質が圧力容器下部で混ざり合う為に、臨界は

生じないと話した方がいるが、そんなに上手く混ざるかというのが私の疑問だ。

逆に、運悪く、ウランばかりが溜まり、臨界になるという事はないのだろうか。

混ざる、混ざらないというのを物質の比重等や水の攪拌でシュミレーション計算できないのかなと思う。

さて、

圧力容器下部には、制御棒を駆動させるための機構や、炉内の中性子束を計測する案内菅の為に多数の穴が

開いている。当然、其処から圧力容器内の冷却水が漏れ出さないようには工夫されている。

こういう図面や設計書、ぜーんぶ捨ててしまったので、具体的に指摘できないのが残念だが、そこが地震で壊されて

いる可能性やシール材が熔けている事もあるだろう。すると、冷却水が格納容器内に漏れ出していると思う。

格納容器に漏れ出した冷却水は、サプレションプール(1号)、サプレションチェンバー(2、3号)に溜まるだろう。

2号機だったかは、チェンバーに傷があるという話だから、それが原子炉建屋に漏れ出し、建屋のコンクリート

ひび割れから、ドバドバ漏れ出していると考えても不思議ではない。

これも記憶だが、70年代は定期点検に6ヶ月ぐらいか、80年代に3ヶ月になったと思うので、崩壊熱云々は

2ヶ月位で問題ない温度にさがるのだろう、水が漏洩してないならば。

各系統別の運転マニュアルも捨ててしまったので、

残留熱除去系を動かしながら炉心の燃料交換をしていなかったという記憶だけが根拠だ。

何でももう少し残しとくべきだったとは思うが、邪魔だし、書斎の整理もあるし、何時、何があるか分からんしね。

するとあと1ヶ月位で、炉水が云々、燃料保管プールの水位が云々という話は出なくなるはず。

どうなるのだろう、興味深い。

原子力の不幸は、システムが多伎にわたり、全ての分野に精通するのが難しいし、時間が掛かるし、所詮は

外国の技術で、何とかの委員会の専門家と称する人もそれに唾を着けたというかなぞっただけで、

真の専門家が何処にいるのかが分からないことだ。