HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

「ギリシャ危機は対岸の火事か!?」を読んで

ギリシャ危機は対岸の火事か!?を読んだ感想というか疑問だ。

http://agora-web.jp/archives/1012665.html#more

日本の家計金融資産=1456兆円(2009年12月末)

超低金利の預貯金=800兆円

保険や年金=400兆円

債券に流れている金額=550兆円(上記の800兆円+400兆円=1200兆円のうち)

国債へ流れている資金=債券に流れている金額のかなりの部分

なのだそうだ。すると、

1)1456ー1200=256兆円の家計金融資産を未だ持っている。

2)1200兆円ー550兆円=650兆円が債券以外の物造り(?)へ流れている。

と考えてよいのだろう。極端な話としては、256兆円はタンス貯金、これが外部に出ると、超低金利

預貯金が256兆円増えると考えると、国債はまだ256兆円分を売り出せるとなる。

心配な数値なのか、どうなのだろう。

ブログでは運用をしない”超低金利の預貯金”にお金が流れる事に不満を示しているが、それの原因を

国民の性にしているが、あづかった資金を自己責任で超高金利の債券に投資しない銀行や証券会社

を批判しないのが不思議だ。

多分、ブログを書いた方はそういう関係会社の方なのだろうと想像する。

次に、政府資産である道路等は簡単に換金できないと書かれており、その通りだとは思うが、

簡単に売れる物とその総額も示すべきだろう。

朝まで生テレビ”で簡単に売れる物が300兆円分あると発言した方がいるが、どちらが正しいのだろう。

また、年金資産を政府債務の返還に使う事はできないと書かれており、その通りだと思うが、同じ番組で

年金支払額を政府負債に加算しているとの発言もあつた。

債務返還に使わないのであれば、債務に含めるなという発言もあったのだが、ブログを書いた方の考えは

どうなのだろうか。

次に考えてしまったのは、

日本の家計が預金を減らすような事があれば、金融機関は国債運用を絞り込むことになり、国内での

運用が難しくなると書かれているが、その通りだとは思うが、日本の家計が預金を減らすような事態、即ち

バブル、または消費が上がる場合には、税収が増えるだろうから、国債発行高も減ると考えるのが普通。

逆に景気が悪くなり、預貯金の切り崩しで国民が生活しだしても、

256兆円のタンス貯金が切り崩されるだけではないのだろうか。

国民1人当たり、250万円ぐらいになるとすると、四人家族で1000万、その時になっても十分な対応

時間があると考えるし、、、、益々、国債への運用が強まると推測するのだが、、その理由はますます

安全な所に資金を移すと考えるからだ、外国では金、日本では国債ということだ。

日銀が国債を引き受けると円を毀損するとも書かれている、これも感情的には分かる。

しかし、IMF等の外国の資金が入ると上手く行くというのが分からない。

確かに、外国からの借金には、外国の紙幣で支払う必要があるのだが、円での借金は円で支払えばよい

だろうから、円を毀損はするだろうが、外国の資金でないと上手く行かないという根拠が分からないのだ。

毀損という事であれば、IMFからでも日銀からでも同じだろう。

マクロ的な「本源的預金が減少する」云々の下りも理解が難しい。

例えば、タンス貯金が増えて、国債購入が減る、わかったような気持ちになるが、タンス貯金が増えると

いう状況は、景気がよくならないとそういう現象は生じないのではないか、政府が信用できなくなった時

にも考えられが、政府が信用できなるなる以前に銀行等の方が信用を失うと思うので、逆に国債購入

が増えると思うのだが、個人で国債を買えない制度ならタンス貯金は増えるが、そんな制度直せばよい。

また、国内の投資家が国債を買わなくなった段階で、外国の投資家が国債を買うというのも、理解し難い。

確かに、日航株が1円になった時に、買った投資家もいるので、その心理は図りがたいが!。

”他から借りることができない場合云々”の下りも分かるような気分にされてしまうが疑問だ。

強制的に増税しても、払う税金が払い手にない場合はどうしようもないし、財政圧縮は小泉政権下より

行なってきたのだが、この行為は何だったのだろう、国債購入意欲は十分だっただろうにと思うのだ。

財政が赤字よりは黒字がよいのは万人同じだろう、そのためには国の正しい財務諸表を公開するのが

筋だろう。

分かったようで分からないブログではあったが、読み手(私)の金融・財政ど素人の雑感だ。

金融・財政ど素人の感覚だと、国際収支が黒字、円高の間は、心配することなどないと思う。

880兆円の国民への借金で、世界第2位の国にまでもっていった自民党は豪いと思うのだが、

それを返す立場になった民主党も大変だなと同情する。