HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

トヨタ公開実験の内容

イメージ 1

10日の茨城新聞に実験内容の簡単な図が載っており、なるほどと思った。

トヨタは、ギルバート教授による実験は、現実世界では事実上起こり得ないと述べているが、

確かに、ケーブルに傷を付け、傷を付けたケーブル同士を接続させるという方法は一見

素人見にはそう思えるが、これはケーブルに何らかの異常が起れば、暴走するという知見だ。

実際、ケーブルに何らの傷も見当たらないのに、装置に異常がでるケースはままあり、ケーブルを交換

すると、そういう現象がでなくなる事は関係技術者なら一度ならず経験していると思う。

茨城新聞に実験内容の簡単な図から推測すると、

ケーブルB,Cはアクセルぺタルに付いているセンサー若しくは計測装置への電源供給ライン、

多分、Cが+で、Bがー。

ケーブルA,Dはアクセルぺタルに付いているセンサー若しくは計測装置からの信号線。

本当に信号線が2本しかないのであれば、

ケーブルCの電圧を信号線Dに加え、信号線Aにはそれより低い電圧を加える為のもので

あると考えると車載コンピュータ側のAD変換器は誤動作してしまう。

信号線AとDの間の電圧差が測定範囲外であれば入力エラーとなり、問題がないが

測定範囲内でそれが最大値に近ければ近いほど、アクセルが踏んでもいないのに踏まれた

ような結果になってしまう。

この実験では、ケーブル接続中は、ずーと暴走状態だったのだろうが、実際の場面では、

高周波ノイズ、電界、磁界が強い状態が偶然に生じれば、ギルバート教授による実験はのような様相が

一瞬か、何秒か発生することもある。

電子レンジを動かすとワイヤレスヘッドホーンの音が消えたり、掃除機をかけると地上ディジタルテレビ

の画面が消えたりするのと、原理的には同じだろう。様はノイズなのだ。

故にノイズに強いケーブルや保護器をつけなければならないが、これはよく間違うし、手抜きする。

ギルバート教授はケーブルを疑っているようだが、私は、アクセルぺタルに付けられているセンサーと

その変換器を疑う。

どういう種類のセンサーが付いており、どういう方法で電気変換しているのだろうか。

アクセルぺタルがマットに引っかかり、車が暴走したというのはトヨタも認めているし、その理由が

結露だという事なので、ならばセンサーでも誤動作する。

更に、アクセルぺタル付近は粉塵も多いし、振動もあるだろう。

さらに、その信号を車載コンピュータに送るケーブルはどういう仕様なのだろう。

まさか、単線やより線ケーブルではないだろうが、シールド付きのケーブルとも図からは思えない。

シールド付きならその接地は何処にしているのだろう。

また、ケーブルの配線ルートにオーディオ、カーナビ、オートクルーズ、ETC、液晶パネル画面等々

があれば、その入り切りでサージ電圧が、当該信号線にのる可能性がないわけではない。

当然、トヨタは防護策をしていると思うが、どういう対策をしているのだろうかと思う。

嘘か本当か分からないが、航空機内で携帯電話を使うと、コクピットの計器が誤動作するという

現象相当の事が起っているのではないかと云うことだ。

こういうのを書いていると昔の事故を色々思い出す。

もう40年も前の経験だが、工事屋が図面を無視して、私の装置の接地を替えてしまった。

それも再循環ポンプモータの接地板にだ。当然、私の装置は偶にトラブルがでる。

相手は何千ボルトだったか忘れたが、こちらは24Vのライン、勝てるはずがない。

これ幾ら調べても分からず、最後に残ったのが疑問がアース線で、線をトレイを開放しつつ目視

でおっかけて行き発見。すごい工数がかかったのが、ごめんの一言で片付けられて、

怒り心頭だが、まだ20代で立場も弱く、泣き寝入りだった。

そういう事が有るんじゃないかという疑いも持ったほうがよいということだ。

もう一件はパルスカウンターのビット数の問題。

これは図面の不備、実際は8ビット使っていたのに、4ビットと書いたため、残りの4ビットを

他の人が他の目的で使い、雨が降ると、装置にトラブルがでる現象が発生。

これも本当に原因が分からなかった。

原因が分かったのは偶々で、雨が降ると、TIP装置が誤動作するのに気付いたからだ。

TIP屋は怒るし、雨量測定屋は憤るし、客は呆れるし、怒る原因は御互い相手のせいにしてたから。

その図面を書いたのは、エリートで、本人にだれも文句を言えず、代替えで私が叱られたのだ。

これは設計ミスではないが図面のミス、ミスには、設計ミス、施工ミス、思い込み、色々ある。

ケーブルと装置の相性の問題というのも、40代で経験した。

これは清水寺から飛び降りる覚悟で変えたら装置が異常を起こさなくなったが、原因は不明。

これは相手のS社がH社が指定したケーブルよりより高級なものを使用したのだ原因か。

直径が5cmぐらいあるケーブルを我が社が改めて3KMも引き直したのだから、

お金の面でエライ目にあった、懐かしい思い出だ。

ごちゃごちゃ書いたが、トヨタさん、真摯に見直した方がよいと思うし、公表するかどうかは

恥も、予算もあるだろうからどうでもよいが、何か疑念があれば改修はした方がよいと思う。

しかし、日本のマスコミが騒がないのは不思議だ。