HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

トヨタの公開実験

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YAHOOニュースに

”【ニューヨーク時事】トヨタ自動車は8日、急加速を引き起こす恐れがあると指摘されている問題で、
米ロサンゼルスの米国トヨタ自動車販売本社で公開実験を実施した。同社は、電子制御装置の
欠陥による急加速を実証したとする南イリノイ大学のギルバート教授に真っ向から反論、「自社の
電子制御装置の安全性を確信している」と主張した。
 実験はスタンフォード大学のガーデス教授ら第三者の立ち会いの下、
電子回路の特定部位に傷を付けてショートさせるなど、ギルバート教授の実験を再現する形で行われた。
 トヨタはその結果、ギルバート教授による実験は、現実世界では事実上起こり得ない環境の
下で行われ、複雑な手法で意図的に操作されたものであることが判明したと強調。
その上で、「同様の実験結果は他メーカーの車でも容易に生み出せることも明らかになった」と反論した。 ”

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100309-00000045-jij-int

というがあり、真面目に設計監査や品証の立場に立ち読んだ。

結論はギルバート教授の実験手法は当たり前で、トヨタの反論はゴネているとしか思えない。

設計監査や品証の立場から見ると、トヨタはギルバート教授のような試験をしていないのだろう。

しかし、普通、しないといのも常識なのだが、、、、、。

実は、私もそういう試験はした事がない。

偶々、部品が壊れて、そういう試験というか、確認になった事はあるが、意識的にした事はない。

常識的に電子装置が壊れる時は、ごく一部の部品、例えば、コンデンサー1個とかが壊れ、それで装置

が停止したり、異常な動きをしたりする。

故に、トラブルの原因調査をする時には、電子回路の特定部位に傷を付けてショートさせるような方法で

試験するのは当たり前で、これをしないでどうやって試験をするというのだろうか。

当然、現物が入手できた時は、それで行なうが、再現しない時は、そういう手段を取ることもある。

しかし、ここで思うのは、

「元制御技師から見たトヨタ副社長の証言文要旨」で書いたが、内山田副社長の証言文要旨

”エンジン制御に関連する2つのCPUが、正常に動いているかを互いに監視し、不正常な動きを

察知すると、運転者に異常を知らせ、フェールセーフモードが作動する”

これとの関連だ。

フェールセーフモードが作動しなかったということなのだろうか。

部品の故障から製品の欠陥が露呈したということなのだろうか。

添付図に回路図が載っているが、部品は電源、抵抗とランプ。抵抗値が落ちたからランプに過電流が

流れて、ランプが切れた。よくある事だが、これはフェールセーフモードが作動するとは言わない。

しかし、100歩譲って、ランプが切れたのだから、操作する人が機械等を止めることが出来るから

フェールセーフモードが作動すると強弁されると、空いた口がふさがらなくなる。

その隣は基板と称するもので、色々の部品より構成されているのが分かるだろう。

この構成要素の1部品でも誤動作するとその基板は期待する動作をしたり、しなかったりしだす。

一番上の図は、やっとこ探した、電子制御スロットル装置の構成図で、

アクセルぺタル、その電子センサー、ECU、モーターと絞り弁開閉用(?)電子センサーから

出来ているようだが、ECUが幾ら二重化されていても、アクセルぺタル用電子センサーが

誤動作すれば車は暴走する。

当然、絞り弁開閉用(?)電子センサーが暴走しても車は暴走する。

これを阻止するには、絞り弁開閉用電子センサーとアクセルぺタル用電子センサー信号を着き合わせ

その合理性チェックをやっているのか、やっていないのか、どういう方法でという制御ソフトの

疑問も生まれてくる。

企業ノウハウで公開したくないのは分かるが、身の潔白を証明する為、世のため人の為と

覚悟を決めて、全てを公開したらどうでしょう、トヨタさん。

記事の一番最後にある

「同様の実験結果は他メーカーの車でも容易に生み出せることも明らかになった」

これは余分というより、盗人の論理で、トヨタには合わない。

番頭さんが社長に居た時代はともかくとして、

少なくとも、豊田という名前のついた社長時代のトヨタには不似合いだと思う。