HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

IPCC報告書の翻訳版を読む

気候変動に関する政府間パネル(IPCC) 第三次評価報告書
第一作業部会報告書
気候変化2001 科学的根拠
~政策決定者向けの要約(SPM)~

以下は、上の報告書を読んで、感じた感想文だ。

1861年以降の気温上昇は20世紀中で0.6±0.2℃であり、1998年が最も暖かい歳であった

そうだが、1998年、今から10年前の気温、記憶にない。

また、高度8KMまでの気温は10年当たり0.1℃上昇しているらしいのだが、成層圏はどうなって

いるのだろう、偏西風、ジェット気流が流れている高度は温度が上がっているのか下がっている

のか興味が湧く。また8KMから宇宙空間への熱伝達は変化があるのか無いのか知りたい。

放熱量が増えたのか、減ったのかという事だ。

潮位計データは20世紀に0.1~0.2m上昇したそうだが、驚くほど低い。

降水量は、

中・高緯度地帯で0.5~1%増え、

熱帯では、0.2~0.3%増えたのだが、

亜熱帯では0.3%減少したそうだ。

南半球では系統的な変化は検出されていないそうだ。すると、オーストラリアの干ばつは気候変化と

無関係なのだろうが、ニュース等ではその干ばつと温暖化が関係あるように報告されているのが

不思議だ。

南極の氷床の質量が増えたとある、質量が増えたとはどういうことだろう。

氷床の厚さが厚くなったということか、氷の質が変わったということか、勉強不足で分からない。

グリーンランドで気温が3℃以上高い状態が数千年続くと海面が7m上昇するそうだが、

数千年とは5000年~6000年又は3000年~5000年なのだろうか。

いづれにしても遠い未来の話だ。

この報告書を読む限り、切羽詰まったような感じはうけない。

100年で0.6℃しか気温が上がっていないのが実績なのだが、これでも伝統的な生活を

維持しようとする人には許せない幅なのかもしれない。

「温暖化、1万年以上前にも」で書いたが、グリーンランドでは、

約1万4700年前には3年間で約10度、

約1万1700年前には約50年間で約10度という温度の上昇が確認されたらしいので、

この変化と比べると、何とつつましいことだろう。

約1万数千年前のグリーンランドの気温が不明なので何ともいえないのだが、-30℃だった

のが、10℃上昇して-20℃になったのなら氷床の厚さが変わる分けはないの

だろうが、10℃の上昇で気温が+○℃に為ったのなら、氷は解けただろう。

3年間で約10度、約50年間で約10度の上昇で氷がどのぐらい解けたのだろうか興味がある。

「気候の変化」で書いたが、

約13000年前~約10000年前;

日本では気温2度ほど低く、海水面30メートルほど低いらしいので、グリーンランド周辺が

暖かくなれば、日本が寒くなる?、どこかが冷えればどこかが暖かくなるということなのだろうか。

約6000年~5000年前;海水面4~5メートル高くなる

この時はグリーンランドの氷が半分以上解けたのだろうか。

北半球は暖かくなれば、南半球が冷える、東側が暖かくなれば、西側が冷えるというような

ことではないのだろうか。