HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

後期高齢者医療制度への素朴な疑問

後期高齢者医療制度の趣旨には賛成」で書いた通り、制度には賛成なのだが、

疑問がある。その疑問はニュースを見ていても解消されない。

1)何故、後期高齢者医療制度があると総医療費が減じるのか

どんな制度を作ろうが、患者が医者に掛かると費用は発生する。この費用を減らすには、

①医者にかかり難くする、②診療報酬を下げる、③医療の質を落とす、④病人の数を減らす

⑤患者が医者を渡り歩くのを防止する

上記5案ぐらいしか思いつかないが、ニュースにでる人はどれも違うという、為らば

どういう理由で医療費が落ちるのだ。

2)かかりつけ医が患者を全てコントロールできるか

この制度は特定の疾病に関してのみ適用するらしいが、例えば、耳鼻科、整形外科、脳外科にかかって

いる患者がかかりつけ医に適切にその治療内容が報告、相談できるとは思えないのと、

医者間の連絡が出来るとも思えない。できるのならかかりつけ医などいらないだろう。

3)国民健康保険料のアンバランスの改善ができるのか

市町村間の国民健康保険料の差が倍ぐらいあると報道されているのだが、後期高齢者医療制度開始

以降はこの差がどのぐらい少なくなるのだろう。

高齢化率30%、40%だという市町村の国民年金保険料は限りなく低くなるのではないか。

同じことではないか。

また、現在、国民健康保健に入っていない方が、その保険料が半額になっても入るとは思えない。

4)組合保険の被扶養者になっている高齢者からも保険料を取れる不思議

これも理解しがたく、息子、娘の保険の被扶養者になるのは難しい、難しいのはその収入の上限額

が低く、被扶養者になれないのだ。組合によっても違うのだろうが、年収100万以下だったように思う。

こういう人から後期高齢者保険の保険料を取るのは論外だろう。

5)後期高齢者保険の保険費構成

国が5割、若い者が4割、後期高齢者が1割。この構成に反対ではない。

但し、お金のない者(若い人、高齢者)から保険料を徴収するというのが問題なのだ。

こういう構成にしても、医療費は1)で書いたように青天井になると考えるのだが、賛成の方は違うらしい。

こうすると青天井にならないという説明を聞きたい。

お金のある後期高齢者が医者にバンバンかかれば、その広域連合の保険料は益々あがり、国、若い者の

負担もあがるが、本当に困るのは、お金持ちでない後期高齢者だろう。どうするのだろう。

6)保険料の天引き

保険料を払える状態にない者からも徴収する手段としては正解なのだろう。

国民健康保健料を支払えない者には資格者証なるものを発行しているらしいが、病院で100%自己負担だ。

当然、払えないだろうから、病院へ行かない。手遅れという結論になるのだが、

この資格者証は問題になったので、保険料滞納で後期高齢者の保険証を取り上げるのは止め、

病院で支払うお金がないように仕向け、病院へいけないようにするのが作戦なのだろう。

冷たい話しだが、命よりお金だと考えるとこうなる。

郵政選挙の後遺症、まだまだこれから気付かされる問題がでるのか、でないのか。

恐ろしい話だ。