産経新聞の2月29日版に「自衛隊の威信は置き去りに」という記事を読んだ。
考えが合う所が多いのだが、筆者が「平時」と「戦時」をごちゃごちゃにして論じている所がいただけない。
28日の段階で、黒白もはっきりしていないとの記述もあり、これには頭を傾げる。
だれの目にも、自衛隊のミスだと推定できるが、違うらしい。
審判が終わってから論ぜよよの意見なのだろうが、それでは事件がうやむやになり、反省も改善もないよう
に思ってしまう。
軍艦が一般の船舶と同じように扱われているのも不満らしいが、どう扱って欲しいのだろう。
そうは云っても、民間船、軍艦を問わず、7000トンの船と70トンの船を同列に扱うのには違和感がある
のも事実だ。
もう一つ、責任だけ軍並みという記述もあるのだが、軍なみの責任とはなんだろうと考え込んでしまった。
民間の責任より軍の責任が重いというその根拠が分らない。
日本以外の世界各国において、民間の船舶は軍艦に対し、外国の軍艦に対しても進路を譲るなど表敬
の態度を示すそうなのだが、するとハワイから帰路にあった自衛艦も進路を譲られると錯覚し、直進し、
衝突したと示唆しているのだろうか。
事故の根本原因は軍艦優先でない法体系だとの主張だとすると、驚くべき誤認識だと思う。
また、防衛大臣と海上幕僚長に漁業組合長がとった高飛車な態度にも不満の様子。
これも、TPOの認識の違いだろう。
自分の仲間が殺されて、へらへら笑ってる方が、おかしい。
最後は、沖縄での14歳の少女の事件に触れており、女子中学生が夜、未知の男の誘いに乗らない
よう、沖縄の教育界と父母会に忠告だとの意見、これはその通りだろう。
再発防止への努力は軍民双方に平等に義務があるとも書かれているが、平等な義務ではないだろう。
アメリカ軍の方により多い義務がある。
兵隊が女を欲しくなる気持ちは分るが、子供ではなく成人の女性を狙えといいたい。
子供への教育と大人への教育、これが平等になされなければならない理由も分らない。
こういう兵隊がいる軍隊や国外と国内の切り替えが不慣れな仕官がいる自衛隊の威信とはなんだろう。