仕事仲間から元気がないねえとちょくちょく言われていたのだが、身に沁みた御話だ。
一件目は、日曜日の話だ。遅番なので19時過ぎに夕飯を買いにエコスへ出かけた
のだが、そこで元会社の部下にぱったり出会ったのだ。
彼は私に気付かないのか、きずかない振りをしてくれたのかが不明なのだが、私がサイン
を出しても、知らんぷりなのだ。
話しかけるべきなのだろうが、何分にも仕事を抜け出した身、そのままになったが、考え込んで
しまった。
ぶかぶかの作業着、汚れぱなし、白髪で薄くなった頭、更にそれがばさばさ、しょぼんとした姿、
パリジャンを大事そうに抱えた姿、一言で言えば、変わり果てた姿なのだ、気付かないのが普通
かも知れない。
逆に此方は、彼はもう5年かそれ以上に前になるのだが、中国人の方と結婚、パンを購入して
いたので、夕食は???、さては離婚か行方不明等とよからぬ事を考えてしまう。
しかし何故、隣の市のスーパーで買い物を?、などとこれまた下らない事を考えてしまう。
彼を見間違う事はないのだ、身障者なので、その姿を見れば間違うことはないのだ。
二件目は、その日の朝、箱物アイスが4割引なので、開店前にスーパーカドヤに出かけたの
だが、家庭菜園をたっぷりと耕した後、これまたみすぼらしい格好だったのだろう。
70歳後半だろう年寄りが話しかけて来たのだ。
「大きな車だからガソリン代が大変でしょう」などと、当然、話の相手にはならない。
パジェロに乗って出かけたのなら話に乗ったかも知れないのだが、スプリンターだったので、
大きな車という印象はないので、「危ない人」と判断し逃げたのだ。
危ない人ではなく、同い年ぐらいに見られ話しかけられたのなら残念だ。
7日に鉄砲所持許可更新申請用の写真を撮ったのだが、その写真を見ると、やはり落ちぶれて
いる感じがする。
覇気や威厳が少しも感じられない。
枯れて行くとは、そういう姿に移っていくことなのだろう。
妻が、「買い物に一緒に行こう」と全く言わなくなった気持ちが少し理解できたのだ。