HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

空席となった日銀総裁

日銀総裁が空席だと、株が下がる、円高に対応できない云々の意見があったが、さて、

株は下がるか、円高が更に進むか、興味が深い。

経済というものが、一つのポストの有無で変わるものなら、こんなに簡単なことはない。

但し、その人の判断次第で、多少、動くことはあるだろう。

報道の中で、日銀総裁って大したポストでないと受け取ったのは、総裁候補に今回の方とどこかの国際的

組織の総裁をやって居られる方がいて、その方にすると、そのポストを日本が失うのが、惜しいので、

その方を外したという事があるらしい、本当の話なら、日銀の総裁は、そういう組織のトップ以下ということ

なのだろう。

しかし、実務が分らない人、疎い人が総裁になってよいのだろうかという疑問が出てくる。

「実務が分らない人、疎い人」というのは、日銀での職務経験が無い、または浅いという意味だ。

結局の所、組織は個人と人の繋がりで動くか、強力な主動力発揮下で動く。

そういう意味で、外部から来たトップが日銀という組織を取仕切れると思えないのだ。

そういう外部から来た人はボトムアップ型の組織の中で、最終決断をするだけだとか、単なる飾りでよい

というならば、その任務は果たせるが、そういう人で良いのだろうか。

大臣も同じだろう

官僚の書いた文章を基に答弁する。人事は官僚の提案に少し異議を挟む程度で了承する。

総理大臣も同じなのだろう。

どこかの会社のエコノミストが、日銀総裁も決められない国に外国の投資家が投資をするかと

いう意見を述べていたが、こうなるともう無茶苦茶だ。

国内外の投資家は、投資効果、ようは利益が出るか出ないかで投資をするのではないか。

日銀総裁を決められないような国は利益も出せないという意味なのだろうが、そうだとすると円高をどう

説明するのだろう。円高は円が買われ、ドルが売られているということだろう。

これは、日本が買われているという現象ではないのか?。

もっと推し量れば、日銀総裁が不在だと、円高に機敏に対応する事ができないという事なのだろうが、

円を売るのに、総裁の承認をいちいち求めているとは思えないし、総裁がここで円を売れなどとの指示を

出しているとは、より以上に思えない。

「機敏に対応する事」って「何に、誰が、どのように、どのぐらい、稟議は」だろうが、

総裁がやるのは、最後の稟議、根回しの類だけと推測しているが、間違いか????。

意見を述べていたエコノミストは若く思えたので、組織や実務の流れ知らない人だと推測した次第だ。

私の結論は、日銀総裁、いなくても日銀内部の内向き業務以外、何の影響もないということだ。

内向き業務とは、幹部の人事異動、昇給昇格、総裁名で行うことになっている外部公表、内部予算執行

の承認、関係省庁への各種届出、そんなものだろう。

最後に、ちゃんとした組織であればあるほど、トップは不要なものなんです。

ちゃんとしてない組織にまともなトップがいないと、組織は潰れるのですが、潰れないような組織は

腐敗や不正、事故、事件が多発するものなのです。

ちゃんとしてない組織でもまともなトップがいると、組織はまがりなりにもその間は継続して行くものです。