HIGASHIMURATA’s blog

東村田昭の備忘録

トリアージの勉強

こたろうさんよりコメントを頂き、トリアージってどんなものかも良く知らないで議論するのも恥ずかしい

ので、勉強した。勉強と言っても書籍を読む、調べるというオーソドックスなやり方ではなく、

インターネットで検索するだけの付け焼刃的なもので、それも情報の正しさ等は度外視するという条件下で。

ヒットしたのが、

http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/97/burcle01.html#002a

の「大災害と救急医療」というWebだ。

12時間以内に緊急手術できる件数をYとすると、

Y = 手術室数 × 7

だとのことだ。これを福知山線の事故にあてはめると、死者数が107名、負傷者数が549名、負傷者の内の

重傷者が139名なので、手術を要する件数は最大で107+139=246となる。

これを、上記の式にあてはめると、

246=手術室数×7

となり、手術室数=36となる。豪く少ない。

ただ、これは、軍医がいる病院で民間病院はこれの4倍掛かるそうなので、144となる。

144は大きい数だと思うが、都会で間に合わない数字ではないだろう。

より端的に言えば、144病院ぐらい確保できなかったのか?、しようとしたのか?。

こう考えると、搬送先があればなには兎も角、移送するのが正だろう。

一般的に示せば、

Y > 重傷者

であれば、トリアージ不要とも云えるが、重傷者数を把握するには初期診断が必要といえるが、

これをトリアージだと言えば、なんとも皮肉なことだ。

Y << 重傷者

であれば、トリアージ必要とも云えるが、トリアージしてどうなる?。

已むを得るない死亡者数≒重傷者ーY+α

しかし、ここでも、重傷者数を把握するには初期診断が必要といえるが、この初期診療をトリアージだとすれば、

トリアージは必要だ。αは優先移送しなかった代償での死亡者の増加数。、

重傷者ーY <<α と想定しているが、甘いのかな。

緊急手術を要する患者が1000人いて、Yが500なら、1000-500が死ぬ可能性がある。

緊急手術された患者数Yにどれだけ、緊急手術が不要で合ったかを示す数字がα、αは小さいでしょう。

αが小さいくないと、初期診断自体が無駄ということか、誤診率になる。

Y ≒< 重傷者

であれば、トリアージ必要とも云える。

已むを得るない死亡者数ΔY= Y ー 重傷者

トリアージによってこのΔYを小さくできるのか?。

ΔYを小さくできる可能性は緊急手術数Yをどれだけ減らせるかにあるのと違うのか?。

極論すると、搬送を止める(搬送しても、もう助からないと判断)と必要な手術室数は小さくなるが、

見かけ上で、実際の死亡者数は変わらない。

ただ、この考えの基礎に緊急手術をすれば皆、救命されると仮定しているので、そうなるが、そうでない

なら、難しい。数字を上げようとするなら、危篤者を現地で見捨て、より軽い患者を搬送すればよい。

しかし、実際上の死亡者数は変わらないだろう。手術台で死ぬか、道端で死ぬかの違いをのぞけばだが。

アメリカ軍のベトナムでの経験は、被弾地で死ぬか、救護所で死ぬかの違いで、救護所で死ぬほうが

より、死に難いという事だろう。故に、即死者以外は全員、救護所へ1~2時間以内に移送され、

死亡率が1%程度に落ちたのではないか。

当然、衛生兵ができる範囲の手当てをした後で移送したのでしょう(止血、消毒、気道確保)し、搬送不要

という判断はできなかったのではないか(100%想像です)。

また、トリアージの場所として、Webのポイントをコピーすると、戦争以外でも

triage site1:野外(災害現場)

triage site2:病院、救急室入口

triage site3:病院内

1. 救急、蘇生部門
2. 非救急治療部門
3. 外来治療部門
4. 待期治療部門
5. 放射線
6. 検査部
7. 外科
8. ICU、救急病棟
9. 退院準備、搬出部門

の三ヶ所で実施されるそうで、そうだとすると、病院中がそんなに混乱するとも思えない。

また、災害現場でのトリアージには、

a) 初期評価(primary survey)

この評価は数秒以内のきわめて短時間にすばやく分類を行い、治療順位を決定する。

分類は、軽症、重症、最重症、見込みなし、というように単純にする。

1. 軽症:不具にならない。ほとんど専門医の治療を要しない。

2. 重症:少し時間が遅れても生命にかかわらないもの。
 
3. 最重症:生命を救うためにただちに処置を必要とするもの。

4. 回復見込みのないもの:予後不良で搬送に耐えられないもの。
  これらの患者には疼痛、苦痛をやわらげる処置のみ行う。

とあり、第三者の立場から見れば当然の分類だろう。

b) トリアージ回診(triage rounds)

第1回めの回診はただちに始める。優先順位1の最重症に属する患者に最初の処置を行う。

トリアージ指揮者は次に2,3,4位の優先順位の患者の回診を行う。
 
2度めの回診を始める。

パラメディクは指揮者に次の指示を与えられるまでは一次、二次救命処置を続ける。

以上を見ると、アメリカのトリアージでは優先順位が上がったり下がったりすることが想像される。
 
優先順位4のものが3に上がったり、3の者が4に下がったり。

それと、複数の人間が優先順位をチェックしていることも伺いしれる。

回復見込みのないものへも回診を義務付けてるのはすごい。

ベッド数は当該保健所管内で決められているので、分かるが、手術室数ってのはなにを見れば

分かるのだろう。

インターネットでさらっと検索した所では、女子医大が21、東大が13、順天堂が17だという

のは、容易にヒットしたが、中々見つけ難いものだ。

疲れてしまったので、本日のお勉強はこれで終わりとする。